マダム・カリフラワー

 先日、幼稚園から帰った息子のリュックの中に、何やら招待状が入っていた。

幼稚園のクラスメイトの女の子Vちゃんが誕生日パーティーを開くとのことで、

おそらくクラスの子全員に招待状を渡していたようだ。

「時間は午後3時から6時まで、○○ホテルにて、

3時にmadame chou-fleur (マダム・カリフラワー)が到着します」

と書いてあり、それが謎であったが、

このあたりの誕生日パーティーがどんなものか

見てみたかったし、息子のクラスメイトも見てみたかったし、

親同士で知り合いができるかもしれない、

ということで、行くことにした。


 当日、3時に、そのマダム・カリフラワーがやってきたが、

ほんとに全身カリフラワーの出で立ちであった。

彼女は、親は親、子供は子供とエリアを分け、

どうやら、子供たちだけで楽しむパーティーを開くようであった。

まずはフェイスペインティングから始まり、

その後、みんなで自己紹介、ゲーム、本の朗読会、

ケーキの分配、などなど、マダム・カリフラワーがすべて

仕切っていた。みんなが持ってきたプレゼントの中身

を推測するゲームなどもあり、

息子は最年少で、あんまりゲームに参加している様子でもなかったが、

なんとか、用意したチョコレートの詰め合わせを渡すことはできた。

マダム・カリフラワーの仕事はそういう、子供向けのパーティー

を仕切る出張サービスみたいで、他の親にも名刺を配り

営業を行っていた。

今回、マダム・カリフラワーだけでなく、DJも雇われていて、

ダンス用の音楽をかけていた。子供にとっては(大人にとっても)

音が大きすぎないかやや心配になるくらいであった。

もちろん、これが一般的な誕生日会ではないみたいで、夫も

このようなパーティーは初めてだと言っていた。


 息子は果たして楽しめたのか、と心配だったが、

帰りの車の中では、「Vちゃんの誕生日~(フランス語で)」

と言ってたし、後日、「ハッピバー、トゥ~ユー♪」と歌いながら

粘土で私にケーキを作るようにリクエストするようになったので、

彼なりに楽しかったようである。

マダム・カリフラワーとフェイスペインティングをしてもらう女の子、

遠巻きに様子をうかがう息子。