フランスで歯医者に行くの巻(後編)

 (前編はこちら

 そのクリニックは、外見は古い伝統的家屋で、

気を付けてないと見落としそうなシンプルな看板がついていて、

中に入ると紫を基調としたモダンな内装になっている。


 ちなみにフランスでも、ベルギーでも、スイスでも診療所や

歯医者はだいたいこんな感じで、一見ふつうの家で、中が診療スペースに

改装されているといったことがけっこう多い。

日本みたいに、歯のキャラクターがついてたり、○○歯科とでかでかと

書いてあったりしないので、街並みの雰囲気は損なわないのだが、

入るほうとしては、少し敷居が高く、勇気がいるのであった。


さて、担当の歯医者さんは女医で、おしゃれなメガネをかけていて、

人当たりもいい。

もう(確か)3回目とあって、英語の方がいいわね、と英語を話してくれるので助かる。

そして、症状を説明し、診てもらうと、なんと歯が欠けていたのだった。

詰め物が大きいので、デリケートなのだそうだ。

特に硬いものを食べたというわけでもなかったので、

これは老化の一つなのだろうかとショックを受けた。

そしてまた、欠けた歯の一部が歯の間に残っていたので、

歯茎も痛かったのであった。

麻酔をし、麻酔が効くのを待つ間

他の歯のチェックとクリーニングをしてもらった。

麻酔の注射もさほど痛くなく、

削っている間も痛みはなかったので、それはよかったが、

気になるのはアマルガムを詰められたことだ。

いまだにアマルガムを使うのかと疑問なのだが

もともとの詰め物がアマルガムだったから、アマルガムを使ったのかも

しれない。

そして、ふつう、詰め物のある歯を治すとき、

全部詰め物をとって、やり直すものと思うのだが、

そうではなかった。

治療は短時間で済み、料金もまあまあリーズナブル(今回はレントゲン、

クリーニング、少し削ってアマルガムを詰めたのを合わせて80ユーロ弱)なので

いいのであるが、

どっちみち、次回治療が必要なときは、歯がぼろぼろに崩れ去った

ときかしら。。。


 また別の機会に数年前に行ったスイスでの歯医者の話を書こうと思う。