思い出の地の一歩手前まで

 夫の実家はフランスのアルザス地方で、
電車でスイスまで比較的簡単に行くことができる。

 私はベルギーの前はスイスのベルンに住んでいたのだが、
いつも行きたいなあと思いながら行ってなくて、
今回、日帰りだとベルンまで行くのは厳しいので、スイス時代の友人と会うために、
バーゼルで待ち合わせることになった。

スイスなんて8年ぶり?!
この友人は日本人で、当時夫の同僚で、私と夫を出会わせてくれた人である。

友人には息子さんがいて、一緒に来るということなので、

息子も娘も一緒に連れて行こうと思ったのだが、

うちの息子は気乗りしないのか、朝起きてこないわ、ぐずるわで、ひと悶着あった。
私は、ほんならこんでいいわ!
と怒ってしまうのだけど、義母が優しく
諭してくれて、なんとか用意させ、
車で電車の駅まで向かった。

夫の実家からは30~40分ほどなのだけど、
娘がどうやら車酔いしやすいようで、
駅前の駐車場は満車で、駅の反対側の駐車場まで回り、

その駐車場に着いたとたん、マーライオンと化した…。


予定していた電車にはもう間に合わない。
友人に連絡をとって、1時間遅れると伝えた。(そんな頻繁に電車来ないのでね。)

電車に乗ったころにはもう今日はこれで十分やろ~というくらい疲れて、
これ以上何も起こらないだろうと思っていた…。

つづく




(家にあるMONDANE「スイス国鉄オフィシャル鉄道ウォッチ」の壁掛け時計は

結婚祝いにもらったもの)