あの、何か?

 今週、スーパーに買い物に行ったときに、レジの人が

私の前の客に対する目線とは明らかに違う目線で私をじろじろと見た。

何か、得体のしれないものを見るように。そして無愛想な態度で

接客された。


 私の住んでいる町は小さいし、日本人が数人住んでいるという噂は聞くものの、

会ったことはない。中国人や韓国人も住んでいるが、もちろん少数だ。

 ブリュッセルなどの大きな町であれば、観光客のふりで乗り切れる

のだが、そういうわけにもいかない。


 じろじろと見られるだけ、なのだが、精神的にけっこう

ダメージを受ける。そんなに珍しいですか、と。

そしてそれが好意的ではない視線だとダメージも倍増する。

レジ係の彼女は何かアジア人について先入観や偏見、もしくは

いやな思い出でもあるのか。

こういう話を夫にすると、気にするな、と言うのであるが、

それができれば簡単なのである。

確かに、いくら私が考えたところで、彼女の真意はわからないし、

毎日会う人でもないので、時間の無駄と言えばそうである。

レジで、「なんでそんな風に見るんですか。」とケンカを売るわけにもいかない。

(もちろんそんな勇気もない。)

こんな思いをするのも、私が初めての日本人というわけでもないだろう。


 逆に考えてみて、日本で外国人に遭遇したとき、私たちはどうするだろう。

やっぱりちょっと身構えてしまうだろうか。


 私は買い物に行って、会計の時、笑顔であいさつをするように

心掛けているが、たまにこんなふうに少しいやな思いをしても、

めげずに続けようと思う。そして少しは現地になじむよう、

オランダ語を勉強したほうがいいなあと

思いながら、実際なかなかそこまで追いつかないのであった。


最近になって、ようやく買った、英蘭・蘭英辞書、ポケットタイプ。

持ち歩いて活用しようと思う。