ブリュッセルでほんわかした話

 ここ2週連続でブリュッセルまで行ったが、

当初ごみごみした町だと思っていたし、

大きなテロ事件があってからというもの、

よっぽどの用事がない限りは行っていなかった。

行くときは行くときでスリなどに遭わぬよう、気を引き締めて行くのだった。


 しかし、けっこういい町なのかも、と思うことがあった。

 先週メトロの駅で、ブリュッセルに不慣れと思われる

女性がどこかの駅まで行くのに、近くの若い女性に

尋ねていたが、その女性もはっきりしなかったらしく、

(言葉の問題もあったかもしれない)

私に聞いてきた。当然私も不慣れなので、わからず、

また別の黒人女性に尋ねて、その若い女性と黒人女性で

親切に説明してあげていたのだった。

ちなみに、最初の女性はオランダ語、若い女性はフランス語、

黒人女性はフランス語、英語、オランダ語を話すようであった。


 そして昨日は、私がメトロに乗っていて、目的の駅で

降りるときに、ビジネスマン風のスーツで決めた男性が

さあ、どうぞと先に降りるように促してくれたのだった。

なんてジェントルマンなんだろう。うれしくて足取り軽やかに大使館に

向かったのだった。


 用事を済ませて、私の住む町に戻り、銀行にお金を降ろしにいったが、

その銀行の入り口は段差があって、私の前に、ベビーカーを押して

入ろうとしている女性がいた。

私自身、息子をベビーカーに乗せていたときもあり、入りにくいのを

知っていたので、ドアを押して、手助けしようとした。

ところが、何も言わず逆に迷惑そうだった。

電車でお年寄りに席を譲ろうとして、逆に怒られたみたいな

気分?


 なんなんだろう、この差は。

必要なければ、いいえ、大丈夫よの一言を言ってくれればいいのである。

心すさんでますのか、この町は。

私の心まですさんでしまったら、どうしてくれるのか。


 偶然かもしれないし、たまに行く町がいつもいる町よりよく見えるだけかも

しれないが、これが国際色豊かな都市とそうでない名も知れぬ町との違いなのだろうか。


 ブリュッセルのグランプラスにある市庁舎。

天気がよいので、よりよく見える。


 Dandoyでワッフル。

有名なガイドブックに載っているせいか、

お客は日本人ばかりである。

メニューに日本語も併記されている。

ものすごく空いていたのに、注文したものと違うものが来た。

チョコレートソースの代わりにavocat ソースという黄色い

アルコールの入ったものが来た。

注文を復唱していたのに、なんでや。

というわけで、チョコレートソースが後から別に来た。


 Galerie St.Hubert(ギャルリー・サン・チュベール)の

アーケードも青空がすけてきれいであった。